私家蔵版美人画論日本編序論覚え書き其の一




”美人画”は、現在、死語にならんとする危険な状態にある。
これからの著者の余暇の大半を、その状態からの脱却につぎ込む覚悟で
、まず第一の意思表示としてhome pageに拙作を展示させていただいた。
文化の復興には、今迄の例を見ると、子規の写生論,岡倉天心の茶の本
など、理論的中枢となる名著が著されている。微力ながら、この中枢の
理論の一助となる、一文を起こさなければと、第一回のupload終了後
決意した。



現在の危機的状況を論ずるにあたり、世界の美人画の歴史から論じなけれ
ばならない。美人画と言うと日本独自の分野と考える方も居ると思うが、女性
美の表現形式から考察するに美人画と表現して過ちとは言えない作品が多い

ダビンチのモナリザ、ラファエロのマリア像からはじまりボッティチェリのヴィーナス
の誕生、そのほかアングル、ゴヤ、コロー、モロー印象派のルノアール、モネ、
ゴーギャン、モヂリアーニを経てマチスのオダリスク、ピカソの眠る女などを
一通り論じなければ、日本の美人画の現状を捉えることはできない



それから、日本に立ち返り、世界との相互関連を考察しながら、歌麿、清長の
浮世絵からはじまり、明治の上村松園,鏑木清方、ずーとはしょって伊藤深水、
風間完、ベータ佐藤、高塚省吾、鶴田一郎、林静一、池上遼一を論じる。

また、美人画衰退のきっかけと考えられる写真表現との相違点を考察する。



第一章は、美人画の”美人”とは何か、これに正しい定義を与えて初めて
先に進むことが可能となる。



この言葉に、ここ一ヶ月ほど立ち向かった。
広辞苑になんて書いてあるか

び‐じん【美人】 顔・姿の美しい女。美女。佳人。麗人。

美男子にいうこともある。胸算用二「玉のやうなる―、…聟にいたします」

 常に敬慕する君主または聖賢。 漢代の宮女の官名。 虹(ニジ)の異称。

顔・姿の美しい女もっともであるが、これでは、先に進めない。これほど、日常多く
使われて、価値基準として用いられている言葉ではあるが。実は、学問的には、
検討されてはいない。公には論じられない一風変わったタブーの領域なのである。
現在、美人となるよう要素には、性格、知性、教養、生き方、手足、爪のあかなどな
どすべてが関係し、またすべての人が美人に成れると言う観点でなければ美人論は
行えない状況である。と、言うのが建築家の先生でありながら果敢にも美人論
(文庫本で出ている)を展開している、立派な井上章一さんの言葉である。



美人画論を書こうかな?とは少しは考えた。しかし、これだけかくのでも四苦八苦、
アトリエにある画集の名前と、うろ覚えの知識では困難。Kafukaアニメの製作の方が面白い.
限定に限定を付けた題名にしても詐欺と呼ばれるのを覚悟で、
第2回の”アトリエから”を終わりにする。

付録1:美人の類似語(広辞苑)

び‐じょ 【美女】容姿のうつくしい女。     

か‐じん 【佳人】美人。            

れい‐じん【麗人】みめうるわしい女の人。美人。 

べっ‐ぴん【別嬪】とりわけ美しい女。美人。   



みんな同じ。だが、これだと、別嬪が最上位にあることになる。

少し変。言葉はなまもの。



付録2:美人画は眼が命ということで

展示作品の目を総列挙



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